塚原卜伝 DVD-BOX
毎週、録画し繰り返し見ておりましたがDVD-BOXで発売となり、箱から堺さんの構えが見られるなら買わずにいられません。配役・音楽・脚本・映像、人としてあるべき姿、人間の原点について再認識させられました。我欲を捨て自然と一体化する事で得られる力に感動し、思い出すたびに有り難く思える、時代劇を超えたドラマです。
日活100周年邦画クラシック GREAT20 月曜日のユカ HDリマスター版 [DVD]
60年代、その独自の斬新な作風で異彩を放った中平康の才気と、加賀まり子の小悪魔っぽい感性が見事に融合したモダンな快作。
脚本に斎藤耕一と倉本聰、撮影に山崎善弘、音楽に黛敏郎と言った当時新進気鋭だったスタッフのもと、加賀まり子が軽快でポップなテーマ曲に合わせ、女性誌のピンナップ写真から抜け出たような錯覚を起こさせるオープニングのタイトル・ロールから、ヨコハマを舞台に、スタリリッシュなモノクローム映像と共に、全編彼女の魅力が堪能出来る。
その凝ったカメラアングルの中でも、劇中4度に渡る彼女のクローズ・アップの可憐さを見るがいい。
最初の加藤武との情事での、「papa」と甘く囁くコケティシュな可愛さ。
腹いせに中尾彬とSEXし、何故か警察で聴取される際の、瞬きひとつせず長台詞を独白するコメディエンヌとしての魅力。
中尾にプロポーズされる時の、色気をそそる媚態ぶり。
そして、ラストの、女のふてぶてしさと強さと怖さを実感させられる小悪魔さ。
正に、当時、“六本木族”として、自由奔放に夜の東京を闊歩していた実生活の彼女がオーバーラップされる。
オードリー・ヘップバーンが「ティファニーで朝食を」でそうであったように、同様にブリジッド・バルドーが「素直な悪女」でそうであったように、また、ジョアンナ・シムカスが「若草が萌える頃」でそうであったように、ただひたすら女優の魅力を映し出す事のみに執着し続けた映画があっても良い。
60年代は、それ以外にも、例えば、「ジョアンナ」であったり、「バーバレラ」であったり、「唇からナイフ」であったり、とそんな映画が多かった。
そして、この映画は、加賀まり子の魅力を余す事なく切り取った映画だ。それだけで良い。それだけで十分だ。
ハゲタカ DVD-BOX
未だ買収の標的にさらされている民放各局には手が出せない題材ですよね。
やっぱり大森南朋の演技が凄まじい(!)ですが、松田龍平演じる西野の存在
もこの短いドラマ全体にピリッとスパイスを効かせていたと思います。
劇中では、鷲津への憎しみと憧れを一緒に抱えながら、手段を選ばない徹底的な合
理主義で時代の寵児へとのし上がっていく過程はあえてカットされてましたが、西
野が裏社会にも手を染めてしまったことを暗示しているような想像をかきたてられ
て良かったです。西野主演のスピンオフ版とかあれば、面白いかもです。
ちなみにテレビドラマのDVDを買おうと思ったのは今回が初めてです(6月の再放送
を録画できるとしても、欲しいと思いました)。毎回エンディングテーマに流れて
いく時点でテレビ画面に向かって拍手をしてしまうくらい出来の良いドラマでした。