Piano Concertos
ドヴォルザーク/ピアノ協奏曲は、1976年6月にクライバー/バイエルン国立管弦楽団との共演。一方、グリーグとシューマンは、1974年11月にマタチッチ/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団バックでの収録。どちらも個性的な指揮者とピアニストの邂逅で話題になったもの。
ドヴォルザークはクライバー・サウンドが冴え、リヒテルの燦然たる音を、どこまでも豊かに包摂するような技芸をみせる。だが、聴き物はマタチッチとの(日本的な表現で恐縮だが・・・)いわば「四つ相撲」的な2曲。
一般的なコメント―リヒテルの「ハンマーのような屈強さ」、マタチッチの「野太い無骨さ」、といった先入主をもって臨むと意外な印象をうける。迫力満点のグルーグで、思わぬ深い抒情の部分ではっと、リスナーの感性がぐらつく。かたや、たっぷりの哀愁のシューマンの底に、実はとぐろを巻く強い情念が折りに噴き出す。一筋縄ではいかない2人の巨匠の複雑な展開と表現ぶり。だからこそ面白いのだが、聴き終えた感慨はシンプル。リヒテルの、とびっきりに、こころを籠めた演奏に満足することだろう。3人の「巨匠時代」の貴重なモニュメント的好セット。
ベスト・クラシック100
クラッシクのCD(レコードを含めて)全曲入りを数十枚もっています。
どうしても指揮者、演奏者、曲など私自身の意図により偏っています。
例えば、好きな曲は演奏者の違うものが数枚あるとか・・・
このCDは、そういった既成概念にとらわれず、とりあえず色々な曲
を聞いてみるといった点について、買ってよかったと思います。
かつてレビューであったようにこのCDの曲の中から全曲聴いてみた
いと思ったらそれを別途購入してもよいと考えています。
(既に数曲候補に挙がっています。)
各楽曲において音質のばらつきはあるものの、価格から考えて許容範
囲ではないかと思います。
オイレンブルクスコア ドヴォルジャーク 序曲「謝肉祭」作品92 (オイレンブルク・スコア)
「謝肉祭」序曲はドヴォルジャークがアメリカを旅立つ前に作曲した3つの序曲の中でもっとも有名なものです。
ドヴォルジャークは始め「自然、愛、人生」をテーマに同じ作品番号を与えた連作序曲を作るつもりでいたのですが、結果的に独立した番号がそれぞれ与えられました。
残りの「自然の中で」(作品91)、「オセロ」(作品93)も聞いてみてください。
この提携版は、全音の既存のレパートリーに配慮してか、その作曲家の代表作よりは少し珍しい作品が多くなっており、それだけに貴重なものです。
版は輸入版のリプリントのようで音友などとは違い、アナリーゼよりは曲が成立した過程などを中心にしたスタイルの解説が付いています(もちろん日本語)。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
私のお気に入りのドボルザークのシンフォニー第9番<新世界より>をカラヤンとベルリンフィル
で聴きたくて買い求めました。期待以上の圧倒的な名演奏にしびれました。カラヤンのほとばしる
タクトさばきに圧倒されました。このような名演奏を安価に聴けて大満足です。