ベスト・クラシック100
そのときの気分によってCDを選べます。そのCD6枚から1枚のCDを選ぶ楽しさは、宝石箱をあけるようです。「初心者向け」とか、「選曲がいまいち」とのレビューもありましたが、CD6枚でこのお値段です。
私はとても納得して楽しんでいます。また、CD6枚分のコンパクトな収納もよく、旅行にも持っていけそうです。このCDの解説書が1枚の紙ではなく小冊子だったら、もっと良かったです。
ヨハン・シュトラウス―ワルツ王と落日のウィーン (中公新書)
ヨハン・シュトラウスという音楽家について、予備知識がなくとも、読むほどに引き込まれるような一冊だった。
ヨハン・シュトラウスの生涯における光と知られざる陰の部分が小気味よく、時に情熱的な表現で描かれている。人間ドラマとしても十分に面白いが、それにとどまらず、めまぐるしく変化する19世紀のウィーンを中心とした政治、経済、社会心理状況をふまえて、当時の個人の生き甲斐、行動、家族のあり方をつぶさにみていく中に、現代日本社会と個人の生き方を見つめ直すための多くの示唆が含まれているように感じた。
魅惑のオペラ 7 こうもり (小学館DVD BOOK)
とにかく、何度笑ったことだろうか。この「こうもり」は、出演者全員がハッピーで、歌も上手いし、演技もよいし、セットは素晴らしく、
オケも最高、ギャグも小気味。バレーもシャンソンもボードヴィルも楽しめる、一大エンターテイメントだ。
キリのロザリンデ夫人、その旦那にヘルマン・プライ(こんな幸せそうなプライは初めて見た。)も一声で観客をつかんでしまう。基本は
ドイツ語だが、コベントガーデンでの公演なので、英語も相当入っている。さらにロシア語から日本語までが飛び交うのもびっくり。ワルツ
を踊るバレーダンサーも実に軽やかで、まるで体重がないようだった。シャルル・アズナブールが出てくるのもびっくりで(肉声の届かない
ポピュラー歌手には荷が重かったと思うが、観客大喜びの演出だ。)さらに英国のボードヴィリアンがミカドの曲を歌うのも達者であった。
最高に楽しいオペラに、更にガラ・コンサートがおまけにつき、指揮のドミンゴまでが歌い出すという、至高の舞台である。
お薦めもお薦めの逸品である。
カルロス・クライバー リハーサルと本番~魔弾の射手、こうもりを創り上げる若き奇才の姿[DVD]
このDVDには若き日のカルロス・クライバー指揮による南ドイツ放送交響楽団のヴェーバーの『魔弾の射手』序曲及びJ・シュトラウスの『こうもり』序曲のリハーサル風景とその本番の模様が収録されている。どちらも1970年に制作され、シュトゥットガルト放送局からテレビ番組として放映された。ちなみに当時クライバーは40歳で、彼の数少ない練習風景の貴重な記録だ。
オーケストラは過去にフルトヴェングラーやクナッパーツブッシュが客演したこともある由緒ある楽団だが、おそらくオペレッタの伴奏など経験が無い、いくらか不粋な面も窺える。それをいかに彼が乗り気にさせるかが腕のみせどころだ。それゆえ彼らが得意とするのはむしろヴェーバーの方だろう。しかし時折クライバーのかなり抽象的な言い回しによる要求を理解できない様子も正直に映し出されている。またこの映像から判断すると、団員の平均年齢が高く、頑固そうな雰囲気も感じられる。いずれにせよ本番では随分プログレスがみられることから、質のいいオーケストラであることは言うに及ばない。クライバーのプローべはエキサイティングで、比喩的な指示が多い。決して楽譜にこう書かれてあるからそうしろと要求するのではなく、楽員一人一人にその音楽に対する明確なイメージを喚起させながら曲作りを進めていくところに特徴がある。曲想の表現の例えを話している時、「むこうの鏡に(テレビ番組のポスター)美男のヴァイオリン奏者が指揮者を殺そうとしている。だが私はいつも武装しているんですよ」などと言って団員の顔から笑みを引き出すことにもそつが無い。
モノクロ、モノラル録音でリージョン・フリー。言語は勿論ドイツ語だが、字幕スーパーは英、仏、西、伊の四ヶ国語で収録時間は2曲合わせて102分程度。
美しく青きドナウ/ウィンナ・ワルツ名曲集
ウィンナ・ワルツを堪能したいならば、何はなくてもこのCD
ではないでしょうか。
名曲、というか、とにかくおいしいところは全て網羅されて
います。
美しく青きドナウ・・・小職が中学生の頃にはまっていた海外の
短波放送の中で、ORF(オーストリア・ラジオ)のIS(放送
開始前の信号音、インターバル・シグナル)がこの曲でした。
毎日のように聞いていましたが、優雅な世界に浸ることができる
名曲中の名曲。
皇帝円舞曲・・・・・・超有名名作漫画「エロイカより愛を込めて」
(青池保子作、秋田書店プリンセスコミックス)に、この曲を
テーマとした作品があります。この漫画の中でも名作中の名作なん
ですが、その主題に相応しい、当然の名曲。筆者をこれを聴きながら
もう一度その漫画を読み直しております。
演奏も本場のトップレベルであり、この作品なくしてウィンナ・ワルツ
は語れない(?)のではないでしょうか・・・?とにかく、大満足確実
のCDです。