WORLD SOCCER DIGEST (ワールドサッカーダイジェスト)増刊 南アフリカ・ワールドカップ 大会総集編 2010年 8/15号 [雑誌]
日本代表が、自国開催ではないサッカーワールドカップにおいて初めて決勝トーナメント進出を果たした2010 FIFA World Cupの総集編雑誌です。
他の総集編雑誌と比べながらどれを買おうか悩みましたが、結果的に本誌は写真も美しく、試合の講評、選手紹介など文章もデータも充実していたのが決め手となり、購入しました。
本誌全体の大まかな流れは、決勝トーナメント(決勝から1回戦へとだんだん下がっていく流れ)からグループリーグに至る全試合のまとめで、
その合間合間に本誌が選ぶMVP、ベストヤングプレーヤー、大会ベストイレブンや期待を裏切ったワーストイレブン、色々なエピソードやレポート等が登場するという構成です。
試合のまとめの部分は、グループリーグ含む全試合について写真と文章(試合展開のまとめ中心)だけでなく、開催日時・スタジアム・動員数、主審名、各チームの布陣、
シュート数・パス数(含成功率)、選手交代やイエロー・レッドカード、走行距離やトップスピードのランキング、マンオブザマッチ、試合当日の天気・気温・湿度まで出ています。
決勝トーナメントの試合についてはこれらに加えて出場全選手のパス、シュート、走行距離やトップスピードのデータとチームそれぞれのコメントも載っています。
試合の記事がこれだけ充実している上に、合間合間の記事にも読み応えがあります。マラドーナとメッシのエピソード、各国の反応や日本代表詳細、
スタープレイヤー100名のまとめや南アフリカでの様子など内容は多岐にわたります。日本代表については戦術変換のまとめや各選手紹介だけでなく、
海外の元監督・記者からのコメントも寄せられています。また南アフリカでの大会運営の様子のレポートも詳しく、実は「0点」の出来栄えだったインフラや気になる治安、
誤審も話題になったレフェリーについてやあのブブゼラに至るまで詳しくレポートしてあります。心配されていた割にはうまくいった印象がありましたが、
実は問題山積の大会だったことがわかって興味深く読めました。また、ところどころ選手や観客の笑えるスナップショット集も入っています。
巻末には出場全チームの選手が一覧表になっていて、名前・所属クラブ・身長体重・生年月日に加えてどの試合にフル出場あるいは途中出場したかまで表になっています。
とにかく情報満載で盛りだくさんの内容、どこをとっても非常に読み応えがある、おもしろく楽しい大会総集編です。
なでしこジャパン2011W杯速報号2011年08月号 [雑誌]
速報号としては一番、早かったのでは?
何より価格が安いのが良心的。
ただ、写真の構図や品質など不満。
これはプロが撮った写真ではないのではないか、と疑うレベル。
なでしこ達が戦った試合のレヴュウ、各選手のプロフィールなど極一般的な紹介記事に
収まっている。
これから、スポーツ系雑誌が、力をキチンと入れた特集号をリリースするだろうから
それまでの我慢と言ったところか。
日本に負けたドイツの国民達が、その後、日本の応援に廻ってくれた背景とか
キャンプを張った地域での子供達との交流とか、女性ならではの優しいエピソード
が詰まった雑誌になることを祈る。
男子代表達は、今までフランス、ドイツ、南アフリカのキャンプ地で一度も地元市民との
交流会を開いた事がない。ドイツでは、何とドタキャンまでしている。
フランスではバスから降りた選手達を地元の子供達が慣れない日本語で
「さくら」を歌って歓迎してくれたのに完全無視したのだ。
また、当時の岡田監督は子供たちに渡されようとした花束を拒否したのだ。
この時のコメントは「渡される筋合いのものではない」。
こういう事を「恥さらし」と言うのではないか。恥を知れ、岡田。
そんな男を再度、監督就任要請する協会、容認するファン達、選手達、
全て、「日本の恥」と言っていい。
岡田よ、日本のサッカー界から頼むから消えてくれ。
こういう侮辱的な行為をレポートするのもメディアの然るべき姿勢ではないか。
優勝したから、というわけではないが、男子代表の「横へ回すサッカー」では
なく「縦へ動き出すサッカー」、そしてプレスをかける瞬間を全員が意志統一した
参加国唯一のチームだったことに異論をはさむ人はいないと思う。
あのプレスする瞬間、まるでスイッチの音が入るように全員が相手を取り囲む。
「カチッ」とまるで音が聞こえるように。
美しい音楽のような5試合だった。
唯一決勝戦だけはアメリカに敬意を払いすぎて、プレスが効かなかった。
アメリカも同時に不運の連続だった。
PK戦が決定した直後のアメリカ・チームの落胆ぶりは、敵ながら思わず言葉を
失うほどだった。
しかし、試合後の日本を称える姿勢、女性らしい優しさあふれる抱擁など
アメリカという大きな国を改めて意識してしまった。
チャンピオンは日本であるが、王者はやはり今もってしてもアメリカなのだ。
なでしこは本当に素晴らしいチームだった。
彼女達が優勝出来ないなら、サッカーの女神は誰にどのチームに微笑むのだろう、と
すら思った。
いや、女神は勿論、日本女子は日本人としての素晴らしい国民性を世界に
示し、世界の人から祝福され愛されたのだと思う。
試合後のあらゆるメディアに対する彼女達の真摯な姿勢、コメント、全てに
亘って男子代表を凌駕していた。
男子代表達の試合後のコメントを色々、聞いてきたが、本当にこの
人達は高等教育を受けてきたのか?と疑わせるほどお粗末なモノばかりだ。
ただのサッカーがうまい馬鹿達なのか?
男子代表がずっと求めていたものを、何故、女子代表が先に手にいれたのか。
これを機に、真摯に男子代表達は勿論、協会、ファン達も考えるべきだ。
願わくば、男子代表を応援する力が少しでも彼女たちへ向かってくれれば。。