裸心 ─なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?─
「名前のない女たち」を読んだ後にこの本を読みました。
本当に面白いです!
正直これに載っているAV女優は誰も知りませんでしたが、みんなかわいらしくその辺の女の子より純情な面もあったりしてAV女優になった理由も素直に信じられるものばかり。
単純に「生まれ育った環境が悪かった」「不幸だね」という内容に終始してしまう本よりこの本のほうが面白い。
星月まゆらという女の子と自分の境遇でかぶるところがあり、心情がリアルに伝わってきました。
素直な気持ちを知ることができる良書です。
ランプ幻想
男女二人の儚く淡い春のシーンから始まり、別れの冬を迎える、そんな季節が感じられるトータルアルバム。メロディだけでなく詩の世界も秀逸で、その中でも「雨」が効果的に使われ、とても印象的。ブラジル音楽へのオマージュが根底に流れていて全編に渡り美しく、別作品同様「間違いなく買い」です。
鴎外の恋人―百二十年後の真実
昭和50年代、ドイツ駐在の二人の商社員が「発見した」エリーゼ・ヴィーゲルトは、金髪の乙女ではなく、ユダヤ系の年上の人妻であった。成瀬正勝の舞姫論に始まり、竹盛天雄の石黒日記解読から始まった「エリーゼ追跡」は、アサヒテレビ「百年の恋」で意外な展開を見せた。ベルリンの「鴎外記念館」理事、ベアーテ・ヴェーバー女史は、積極的に「人妻説」支持したが、女史の日本での講演は雑誌「鴎外」による熱烈な鴎外マニアの反発もかった。
ベルリンで女史から直接話を伺う機会もあった評者は、千駄木の「鴎外記念館」で「エリーゼ」が鴎外に贈った「モノグラム」を見て、その精緻さと丁寧さに心打たれた。それは、まさしく東洋の若い留学生に憧れ、結婚の約束を信じ、高価な一等切符でかけつけた乙女のものと思われたのである。しかし、どのような研究書を読もうとも、もはや、この謎を解き明かすことは不可能と思われた。
評者の個人的心証で言えば、「エリーゼ」は、鴎外の母、峰子を思わせるような、凛とした、勝ち気な、しっかりものの娘であるはずだった。これは、鴎外がふと漏らした一言を知る家族の手記と、短編「最後の一句」の「いち」という少女の面影と重なるものである。
2000年、法学者、植木哲氏の「新説 鴎外の恋人エリス」(新潮選書)が発表されると、状況は一変した。植木氏は「エリス」を追跡してついに「ルィーゼ・ヴィーゲルト」までたどりついたのである。これは、ベルリンの古い土地登記簿にあたる地道な調査の成果であった。
今野勉氏のこの本は、これらの様々な謎をほぼ解き明かしてくれるように思える。つまり、一定の合理的な解釈と説明を試みられており、基本的にうなずけるものである。また、三十年以上の時間をかけてこの問題をあたためてきた著者の誠実さにも、感動すべきものがある。
しかし、この書物の刊行直後、六草いちか氏により、もう一つの「エリーゼ像」が提示された。六草氏の研究も説得力のあるものであり、何より、15、6歳の「エリーゼ」が現実的なのか、という根本的な問いかけがある。
アマゾンのレビューは、六草いちか氏の研究を画期的と捉えるものが多い。しかし、評者は「ちょっと、待って欲しい」と感じている。特に、「舞姫」と「エリス」の混同は避けなければならない。比較文学論的に言えば、「舞姫」は「貴公子と町娘の悲恋」といったパターンで作られた作品である。「太田豊太郎」も、もちろん「鴎外」ではない。森林太郎本人でなければ分からないことも、まだまだ多く、結論は出せないのである。
フランソワ・トリュフォー DVD-BOX 「14の恋の物語」[I]
ドワネル・ファンとしては待ちに待ったBOX!
でもフランス語字幕がついてないんですよー(涙)
同時期に発売されたMGMのトリュフォー5枚組みには英仏字幕付いてるのに・・・
会話の楽しみが半減、というわけで☆4つです。
Vol.2、Vol.3も同じかなぁ。。。