チューブラー・ベルズ II+III [DVD]
マイクのライフワークと化した感のある「チューブラー・ベルズ」、そのIIとIIIのお披露目公演の模様を1枚に収めたお買い得版。
「II」はもともとオーソドックスな作りになっており、ラスト近くにバグパイプ隊の登場などの心憎い演出もあり、エジンバラ城をロケーションにしつつ、英国の誇りとでもいうべきものを体現しているように見えます。威風堂々としたマイクが印象的。
「III」はチル・アウト・ミュージックあたりにかなり触発されたダンサブルかつクールなサウンドが耳を引くが、雨の降りしきるホース・ガード・パレードで、リチャード・ブランソンらが見守る中、最後にはズブ濡れのファンたちが踊り狂う姿がひときわ印象的。マイクの飽くことなく冒険心が成功した瞬間かもしれない。
Tubular Bells 3
彼の出世作であり、またその後のキャリアの中でもライフワークと化した感がある「Tubular Bells」シリーズの最新作。ここ数年の彼のインスピレーションの基になっている「チル・アウト」ミュージックの色濃い、クールで心地よいリズムを基調にしてお色直しされた、あの有名なフレーズが出てくると、やはり興奮を隠し切れません。
全体的には上記のようなダンサブルなサウンドに、マイクの多彩なギターが重なる構成ですが、たとえばtrk7では懐かしい「ムーンライト・シャドウ」を彷彿とさせる優しいメロディと透き通るような女性ボーカルによる歌モノ曲もあったりして、聴きやすくさせる配慮もあります。
エンディングのtrk11では少女の「Far Above the Clouds」という囁きをサンプリングし、その無垢な声と扇情的なマイクのギターがチャネリングをするかのような壮大なサウンドを聴かせます。個人的には本作のハイライトだと思います。
ジャケットが象徴するように、硬質でクールな印象をプラスに捉えれば文句なしの星5つですが、そこにもう一歩入り込めない人もあるだろうな、と考え厳しいようですが星を4つにしました。
ライヴ・アット・モントルー 1981 [DVD]
82年5月の渋谷公会堂でのJust One Nightより10ヶ月前のライブです。
メンバーは渋谷公演よりもボーカル兼パーカッションの女性が足りないので、リック・フェンがかなり忙しく動いています。KBはTim Cross、DRMSがMike Fry、PercussionがMoris Pert一人だけ、BaseがRick Fenn、歌唄いがライリーというミニマム構成です。
渋谷公演よりもかなりぎこちないです。お坊ちゃまが目を固く閉じたまま勝手に音符を足したり削ったり、スピードを絶え間なく変えるのでKBもドラムスもベースも必死です。モリスだけはドンカマで叩きまくってます。面白い!
バンド形式での映像作品は他には無いはずですので、貴重な一本だと思います。
ウェンブリーはTBライブのために大人数ですし、TB3もビッグバンドですから。
当時のFive Miles Outのアルバム内側にはMike Oldfieldの後にBandと書き足していますし、渋谷でもMike Oldfield Bandとして紹介していましたから、少人数バンドが一番楽しかった人生一度きりの短い幸せな時期だったのでしょう。
国内盤が出てくれて大型HiFiで聞けるようになったのは嬉しいけど、海外盤より8分間短いのは何なんでしょう?測り方のせいかエンドクレジットのせいであれば良いのですが。
1. QE2 MEDLEY: TAURUS 1 / SHEBA / MIRAGE
2. PLATINUM PARTS 1-4
3. TUBULAR BELLS, PART TWO
4. MEDLEY: CONFLICT / OMMADAWN
5. TUBULAR BELLS, PART ONE
6. PUNKADIDDLE
GOODTIME!~from music&commercial hits
私は、ジョー・サウス目当てで購入したのですが、他の曲も聴いたことのあるものばかり。
どこかで口ずさんだような懐かしい曲も満載。
この値段ですし、迷わず購入してOK!
Amarok
90年発表のマイクオールドフィールドの意欲作です。何といっても、1曲60分という超大作です。
で、サウンドなのですが、明確なサビのメロディがあるようでないような、ただ、あちらこちら、そして、場面場面で様々な音が流れてきます。この究極の環境音楽ともいうべき作りをもって、退屈なというファンがいるのもわかりますが、その1音1音が凝っており、聞いていると、妙な心地よさがあります。そして、逆に、このアルバムを持って、彼の最高傑作という人がいるのもうなづけるサウンドになっています。
万人にお薦めのアルバムでは決してありませんが、彼の長い曲が好きと言う方には、一聴されてはと思うアルバムです。